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全国の地区別研究会のご紹介

Introduction of regional study groups in Japan

関西・中部地区研究会

2024年度 関西・中部地区研究会 開催のお知らせ

今年度の関西・中部地区研究会では、大学院生2名と教員の方に、それぞれの調査・研究について発表していただきます。非会員の方もご参加いただけます。皆様、ふるってご参加ください。

日時:2025年3月15日(土)13:00~14:40

開催形式:オンライン開催

参加費:無料。非会員の方の参加も歓迎いたします。皆様のご参加をお待ちしております。

内容:

13:05~13:30 中島多真紀(西南学院大学 博士前期課程)

「職場のコミュニケーションと個人のやりがいの相互作用に関する考察」

働き方改革による職場環境の変化により仕事で成長できないと感じる若手の早期退職、「燃え尽き症候群」など、近年の日本では職場に関する様々な社会問題が浮上している。人々が仕事にやりがいや成長を求める背景としては「能力主義」による社会的圧力や「動機づけ」による成長欲求などが考えられる。しかし安藤(2010, 2014.a, 2024.b)は従来研究の西洋的個人主義では日本人の職業観を理解できないとし、「漂泊」や 「善財童子モデル」等の新たな概念を提案した。ではそのような職業観はどのように生まれるのか。そこで、自身の転職経験を振り返り、職場での出会いや出来事から受け取ったメッセージを「仕事のやりがい」を鍵として分析した。「仕事のやりがい」は、今後ますます価値観が多様化する職場環境において重要度を増していく課題と考えられる。修士論文では、先行研究調査から生まれた新たな疑問に向き合い、個人の職場体験の語りを聞き「働くとは何か、仕事のやりがいとは何か」についての理解を深める研究を目指したい。

13:35~14:00 水越香里(Teachers College, Columbia University 博士後期課程)

“How Japanese Managers in the Information Technology Industry Experience Cultural Diversity in the Workplace: Host Culture Perceptions in Light of Constructive-Developmental Theory”

本発表は、本年1月に受理された博士論文を基にします。研究は、国内の日本企業で外国籍メンバーと働いた経験のある日本人マネージャーが、外国籍メンバーのもたらす文化多様性をどう経験したか?さらに成人発達理論(ロバート・キーガンのConstructive-Developmental Theory (C-DT))を枠組みに使い、その経験と個人の認知の傾向に何らかの関係性が見出せるか?を、IT業界に勤める8人にインタビューをし、質的に探ろうとしたものです。発達段階を知るために、C-DTの「主体客体インタビュー(SOI)」を用いています。本研究が、異文化体験をC-DTの枠組みで捉えようとした数少ない実証研究であること、また日本人にSOIを用いたという点でも数少ない研究の一つであることを鑑みて、本発表では、異文化というテーマにC-DTが与える示唆と、本研究のメソドロジーについて、少し詳しくご説明します。

14:05~14:30 當銘美菜(目白大学)

「外国につながる子どもに対する特別な配慮について考える」

2000年代に入り、学齢期における外国につながる子どもの教育課題が深刻化していることが明らかになり、就学前段階からの支援の必要性が指摘されています。しかし、国の施策は義務教育段階の子どもへの対応に終始している現状があります。1980年代以降、日本の教育・保育施設に増加してきた外国につながる子どもに対して、現場ではどのような実践が行われてきたのでしょうか。本発表では、外国につながる子どもを保育した経験のある保育者へのインタビュー調査を通して保育者が行っている配慮や工夫点について整理することにより、外国につながる子どもに対する保育の課題について考察していきます。

発表言語:すべて日本語

参加申込:以下のフォームにて3月14日(金)までにお申し込みください。

https://forms.gle/hZA9MwwzcqcFFuFu5

申込者にはZoomのURLをご案内します。

カメラオンでのご参加をお願いする可能性があります。

差し支えのない範囲でお願いできますと幸いです。

お問い合わせ先:多文化関係学会 関西・中部地区研究会

multicultural.kansaichubu<AT>gmail.com <AT>を@にしてください。