多文化関係学会 2021年度 第2回 関東地区研究会のお知らせ
【日時】2022年3月1日(火)13時30分 ~ 15時30分
【開催方法】Zoomを用いたオンライン開催
【テーマ】若手研究者の研究相談会
【報告者】申知元 先生(神田外語大学)・李重 氏(立教大学大学院)
非会員の方の参加も歓迎いたします。関心をお持ちの方がおられましたら、本件についてご紹介くだされば幸いです。
こちらのフォームより2月27日(日)までにお申し込みください。
https://forms.gle/MAQ5WQDaGbKsVK9A8
(申込者には、前日に ZoomのURLをメールでご案内いたします。)
※カメラオンでのご参加をお願いする可能性があります。差し支えのない範囲で、お願いできましたら幸いです。
問い合わせ先: multicultural.kanto<AT>gmail.com <AT>を@にしてください。
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【内容】
本研究会では、新たな研究プロジェクトをスタートした申知元先生および博士研究を計画している李重氏を招き、それぞれの研究経過と今後の研究計画についてお話をいただきます。それを踏まえて参加者同士で気楽に交流する場を提供する予定です。
報告①東京都市圏におけるホワイトカラー外国籍移住者の生活と偏見・差別――フォーカス・グループインタビューを用いて――
申知元(神田外語大学)・林和眞(東京都市大学)・申知燕(早稲田大学)
本研究の目的は、2000年代に来日したホワイトカラー外国籍移住者に注目し、彼らが日常生活で経験する不安や違和感が偏見・差別とどのように関連しているのかを明らかにすることである。事務職やサービス業に勤めるホワイトカラー外国籍移住者は、日本語能力が高く、日本文化への理解が深いことから日本への定着に成功していることに焦点が当てられることが多い。一方、ホワイトカラー外国籍移住者が抱えている文化的な差異や偏見・差別に関する問題については、まだその詳細が明らかになっていない。このような問題意識から、本研究では日本に長期滞在しているホワイトカラー外国籍移住者を対象としたフォーカス・グループインタビューを実施した。本研究会においては、フォーカス・グループインタビューの結果を報告し、日本の多文化共生社会がもつべき姿勢の在り方について模索していきたい。本研究は、申知元・林和眞(東京都市大学都市生活学部)・申知燕(早稲田大学教育・総合科学学術院)の共同研究の一部である。
報告②在日中国人高学歴女性就労者の葛藤とアイデンティティの構築
李重(立教大学大学院)
在日中国人高学歴女性の葛藤に関心を持ち、修士論文では日本の企業で働く中国人高学歴女性を対象に半構造化インタビューを行い、彼女たちが就労場面において直面している困難及びその背景となった社会的構造等に関して考察した。博士課程では、国際移動時代における在日中国人高学歴女性就労者のアイデンティティの構築に焦点を当て研究を進めている。本発表では、修士論文の結果を報告し、これまで行なった先行研究、理論的枠組み、研究方法(半構造化インタビュー調査、画像収集、SNS調査、メディア調査)などを中心に、博士課程の研究計画について説明する。先生方の貴重なご意見を伺えたら幸いである。
【報告者】
申知元(Jiwon Shin)
神田外語大学外国語学部語学専任講師。専門は異文化コミュニケーション学、韓国語教育学。博士論文は、「外国語学習者のための異文化コミュニケーション能力尺度の開発:態度的側面と韓国文化知識の2側面からの測定」(青山学院大学)である。
李重(Zhong Li)
立教大学異文化コミュニケーション研究科博士後期課程に在籍。修士課程では、在日中国人高学歴女性就労者の組織における葛藤に関して研究を行い、博士課程では、彼女たちのアイデンティティ構築に関する研究を進めている。