日時:2019年3月24日(日)14:30~16:30
場所:名古屋外国語大学7号館3階(738教室)
〒470-0197愛知県日進市岩崎町竹ノ山57 代表電話:0561-74-1111
参加費:300円(茶菓代)
尚、当日は休日のためスクールバスの運行がなく、名鉄バスなどを使って御来校いただくことになるかと思います。ご不便をおかけしますが、よろしくお願い致します。
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愛知学院大学から名古屋外国語大学までは徒歩5分程です。愛知学院大学の正門を出て左に曲がり、最初の信号を左に折れると外大の北門が右手にあります。7号館は北門を入ってすぐの建物です。
タイトル:科研事業「二つ以上の言語環境で育つ子どもの支援体制に関する研究―日系ボリビア人の事例から-」に関する報告
話題提供者:吉富志津代(名古屋外国語大学世界共生学部教授)
発表要旨:近年、外国につながる子どもたちの教育に関する研究や支援活動が実施されている。しかし、学校卒業後及び NPO/NGO や自治体などによる支援活動終了後、それらの子どもたちがどのようなライフコースをたどっているのかについてのフォローアップはなされていない。本研究では、人口も先行研究も少ない在日日系ボリビア人の子どもたちに焦点を当て、彼ら/彼女らが、卒業後及び支援活動終了後、二つ以上の言語文化環境をいかに活用しているのか、していないのかを考察することを通じて、学校や学外での日本語教育及び母語教育の支援活動の影響について検証し、より良い支援活動のありかたについて検討することを目的とする。
これまでに、東京や神奈川、三重、岐阜、ボリビアのサンタクルスなどで、ボリビアにルーツをもち二つ以上の言語環境で育った日系ボリビア人たちと、その周辺の学校関係者、家族、支援者に聞き取り調査をし、その一環として2018年10月に【多文化な教育環境を考えるラウンドテーブル〜外国につながる子どもたちの言語形成に焦点をおいて〜】を実施した。現在でも二言語を活用している4名を中心に支援者たちとともに、二つ以上の言語環境の大切さや、それを活かすことで広がる可能性についての意見・情報交換をした。
どのような子どもたちも等しく教育を受ける権利があり、その環境を整備するのは、家庭だけではなくその社会の大人たちの責任でもあり、調査の結果、サンタクルスのオキナワ村での継承語としての日本語教育の試行錯誤から学ぶことがあるのではないかと考える。
発表者略歴:名古屋外国語大学世界共生学部教授。神戸大学修士(国際学)、京都大学博士(人間・環境学)。南米の領事館秘書を経て、1995年の大震災後は、多言語環境の促進、外国ルーツの青少年育成を切り口に市民団体を設立、外国人自助組織の自立支援活動にも従事し、これらを主な研究テーマとする。その他、多言語センターFACIL理事長など。
問い合わせ先:
宇治谷映子(中部・関西地区研究会委員長、名古屋外国語大学英米語学科)
メール:ujitani<AT>nufs.ac.jp電話:0561(74)1111 (大学代表)<AT>を@にしてください。