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全国の地区別研究会のご紹介

Introduction of regional study groups in Japan

九州地区研究会

2018年度 九州地区研究会のお知らせ

2018年7月28日(土)中国・四国地区及び九州地区合同の広域研究会を開催します。今回は院生、および修士・博士修了5年以内の方々を対象とした研究発表会です。若手研究者間での討論や経験豊富な学会員によるアドバイスを通じて、年次大会での発表や学会誌投稿への足がかりとしていただく機会を提供することを目的としています。研究会発表会後には、研究交流会も予定しています。ふるってご応募ください。⇒審査の結果、以下の2名の方々にご発表いただくことになりました。多数のご参加をお待ちしております。

日時:2018年7月28日(土)13:30~16:30(予定)
会場:九州大学西新プラザ(福岡市早良区西新2丁目16番23号)2階 多目的室
アクセスはここをクリック

【発表1】
発表者:ジェニ プトラ(九州大学大学院地球社会統合科学府博士後期課程1年)
タイトル:日本事情教育における異文化コミュニケーション能力の育成方法に関する基礎研究 ―インドネシア日本語教育を事例として―
発表概要:細川(2003)が分けた1960年代から日本事情教育のパラダイムのを再考すると、日本語教育に侵入した教授法やアプローチに日本事情教育にも影響を与えている。それと同時に、1960年代半ばから始まったインドネシア大学の日本語教育において、日本事情教育はカリキュラム上で一般に取り入れ、これは日本文化を理解する目的として設定されている。しかし、日系企業に勤めている大学の卒業生を対象にした先行研究では日本語母語話者の曖昧な表現が分かりにくい、言い回しが理解できないといった、コミュニケーションにおいての問題が明らかになっている。これを踏まえて、知識的な学習コンテンツを置きがちであるインドネシアの日本事情教育の学習を日本語でのコミュニケーションスタイルなどに関わる項目に変改すべきであると考えられる。日本語母語話者と直接的なコミュニケーションの機会が希少であるインドネシアの日本語教育環境では異文化コミュニケーション能力の育成を促すために、どのような日本事情の学習項目やどのように指導すべきかといった点がまだ不明である。本稿は文献調査を行うことで、その点を明らかにする試みをしている。

【発表2】
発表者:郭睿麒(山口大学山口大学東アジア研究科博士後期課程1年)
タイトル:櫛というものの一考察ー中日両国におけるアンケート調査を中心としてー
発表概要:①20 世紀の前半から中期までの人類学は、フィールド調査で収集した個別具体的な「もの」から、抽象的なシステムや「もの」と文化の関係性などに関心をシフトさせてきたが、「もの」自体に対しての関心は少なかった。20 世紀終盤以降「もの」志向という方向性について、いくつかの学派や研究グループ、それぞれ独立した研究者が考古学、生態人類学など多くの分野を横断する形で「もの」の物質文化研究が改めて盛んになった。T・インゴルドによると、物質文化研究者と生態人類学者たちは各自の方法で競争し合って研究してきた。生態人類学者は研究の最先端に立ち、自然と社会という二元論モデルを考え直した。②違う社会において、櫛という「もの」の違いを探求するために、中日両国で櫛についてのアンケート調査を行った。山口大学と中国済寧技師学院の総419人のアンケート調査対象のデータを分析し、統計的なデータをまとめた。もの研究の理論に基づいて、そのデータ分析結果と結合し、櫛というものの視点から、櫛をものとしている場合、もの研究との適応性を探求した。

問合せ先:
九州地区 山田直子 email: yamada◎cc.saga-u.ac.jp
中国・四国地区 奥西有理 email: okunishi◎ped.ous.ac.jp *◎を@にしてください。