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全国の地区別研究会のご紹介

Introduction of regional study groups in Japan

関西・中部地区研究会

2015年度第2回 関西・中部地区研究会のお知らせ

日時:2016年3月12日(土)15:00~17:00(*講演終了時間は17:00です。その後、30分ほど講演者の方々と歓談の時間をもちたいと思います。)
場所:名古屋外国語大学7号館3階(738教室)
〒470-0197愛知県日進市岩崎町竹ノ山57  代表電話:0561-74-1111
参加費:300円(茶菓代)
*7号館は北門から入っていただくとすぐ右手にあります。スクールバスのバス停から一番近い建物です。キャンパスマップとアクセス情報のURLを以下にお知らせします。

アクセス情報こちら
キャンパスマップこちら
*名古屋外国語大学のキャンパスは一つですが、間違って名古屋学芸大学の方にいかれる方も多いのでお気をつけ下さい。

テーマ(1):「『多文化共生』における継承語の存在−東海地方の事例を通して多文化共生継承語教育を考える」
話題提供者:鈴木崇夫(すずきたかお)(名古屋外国語大学外国語学部非常勤講師)

発表要旨:「多文化共生」はNPOやボランティア団体のみならず、今や国や地方の行政でも用いられる一般的な理念となっている。その中で、外国につながりのある子どもの継承語はどのような存在なのか。継承語教育を言語政策、言語教育の両面から概観し、その意義と多文化共生への貢献を考える。
東海地方は愛知県のトヨタ自動車を筆頭にものづくり産業が盛んであり、工場労働者として働く外国人住民を多く抱えるため、各地方自治体と連携する地域国際化協会などを中心とした多文化共生への取り組みは少なくない。しかしながら、大人や子どもに対する日本語教育が推し進められる一方で、子どもの継承語のケアについては明らかでない部分が多い。それゆえ、行政機関、学校教育機関、外国人コミュニティ、外国人家庭、それぞれ役割の異なる支援の実際を、事例をあげながら見ていきたい。最後に、多文化共生継承語教育の可能性と課題について議論を行いたい。

【発表者略歴】名古屋外国語大学大学院国際コミュニケーション研究科博士前期課程修了
名古屋外国語大学大学院国際コミュニケーション研究科博士後期課程修了(博士:日本語学・日本語教育学)
名古屋市立豊国中学校国語科非常勤講師を経て、現在、名古屋外国語大学外国語学部非常勤講師、母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究会会員、台湾應用日語学会会員、カナダ教育学会会員

テーマ(2):「日本の公立学校におけるフィリピン語の母語・継承語教育」
話題提供者:矢元貴美(やもときみ)(大阪大学グローバルコラボレーションセンター招聘研究員、宮城学院女子大学非常勤講師、兵庫県立学校・大阪府立学校非常勤講師)

発表要旨:本発表では、公立中学校と高等学校で実施されているフィリピン語の母語・継承語教育の実践事例を紹介し、意義と課題を検討する。母語・継承語教育は、家庭内のコミュニケーション、アイデンティティ形成、認知能力獲得のために必要であるという研究が行われてきた。しかしながら日本の外国人児童生徒に対する教育施策では、母語教育に関する施策はなく、日本語教育に重点が置かれている。2014年度には小中学校で「特別の教育課程」による日本語指導が実施できるようになり、日本語教育が教育課程に位置づけられることとなった。一方、母語・継承語教育については、継承語の習得を援助する必要性に言及されているものの、公立学校ではほとんど実施されていない。本発表では、発表者が携わっているフィリピン語教育の具体的な実践内容を紹介し、公立学校で母語・継承語教育が行われる意義と課題を検討する。

【発表者略歴】大阪外国語大学大学院言語社会研究科博士前期課程修了
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程単位取得満期退学
現在、大阪大学グローバルコラボレーションセンター招聘研究員、
宮城学院女子大学非常勤講師、兵庫県立学校・大阪府立学校非常勤講師
約16年前より、兵庫県と大阪府の公立小・中・高で主にフィリピン出身の
児童生徒とその保護者の支援に携わっている。また日本で暮らすフィリピンに
ルーツを持つ子どもたちの教育について調査研究を続けている。

問い合わせ先
中川典子(中部・関西地区研究会委員長、流通科学大学人間社会学部)
メール:Noriko_Nakagawa@red.umds.ac.jp (@は半角にしてください。)
電話:078(794)3555 (大学代表)